「気」の管理は体と心を元気に保つ要です

2021.10.29

コラム

「気分がよい」「気が滅入る」など気持ちの状態を表す言葉はたくさんありますね。
この気持ちも漢方でいう「気」のことなのです。
「気」は生きていく上で必要不可欠なエネルギーです。
物理的な気力・体力だけでなく、気分・気持ちなどの心も含んだ概念になります。
「気」は体の防衛機能も担っているので、気の異常は免疫力にも影響を与えます。

「気」には必要なもの「正気」と、不必要なもの「邪気」の2種類があります。
正気が足りなくなると、疲れやすいなどの症状が見られ、免疫力の低下につながります。
また、ストレスによって正気が滞ったり、邪気が体に侵入すると、免疫力のバランスを崩してしまいます。
邪気が正気を勝ると病気が悪化するので、正気を増やし、邪気をためないように気の働きを整えるライフスタイルを心がけましょう。

こんな「気」の乱れには要注意です。
●気うつ・・・気が停滞すること。
不安感や気持ちの落ち込みが強くなり、膨満感やのどが詰まったような感覚があって、深呼吸しても十分に息が入ってこないと感じることも。
→趣味の時間を持ち、上手に気分転換をしましょう。
柑橘系の果物や果汁、シソなどを食べるのも効果的です。

●気逆・・・気が逆流すること。
頭に血がのぼってイライラしやすく、冷えやのぼせの症状が出現。
驚きやすくなって、急に胸がドキドキしたり、お腹が痛くなる場合も。
→ムカッとしたらまず深呼吸をしましょう。
心が穏やかになる映像や音楽を選んで生活しましょう。
自律神経のバランスを整えるために、深呼吸を習慣にしましょう。

●気虚・・・気が枯れてしまうこと。
元気も気力もなく、常にだるい、すぐ疲れる、風邪をひきやすい。
胃腸が弱ることも。
→第一に休息をし、次にリフレッシュをしましょう。
まずは体力を回復させることが先決です。
十分に睡眠をとり、意識的に休息をしましょう。
過度な運動や働きすぎは避け、仕事の合間にこまめにストレスを解消しましょう。

「気」は、体の防衛本能や目根気力だけでなく、心の幸福感にも大きく関わっています。
気のメカニズムと調整方法を知って、快調な毎日にしましょう。