花粉症の季節がやってきました

2022.02.28

コラム

春が近づき、スギ花粉の季節になってきました。
花粉症は、本来有害ではない花粉を敵だと認識し、それを排除しようと免疫機能が過剰に反応してしまうアレルギー疾患の1つです。

目や鼻、口から花粉が入ってくると、対抗するためアレルギーの原因物質から体を守ろうと抗体が作られます。
この抗体が花粉が増えるたびに増え、一定の量に達すると鼻の粘膜にある細胞が化学伝達物質を放出し、花粉症の症状(くしゃみ・鼻水・目のかゆみ)が出てきます。
この化学物質の量や出方には個人差があるので、症状も人によって異なってきます。

この時期、くしゃみや鼻水が出ると、風邪やインフルエンザ、新型コロナウイルス感染症の症状?と不安になってしまいますよね。
花粉症は、さらっとして透明な鼻水が出たり、連続したくしゃみが出る、目のかゆみがある、朝起きぬけや昼・夕方に症状が強くなるなどの特徴があります。
花粉症で発熱することはまれなので、熱が出た場合や筋肉痛がある場合、味覚や嗅覚障害があるなど身体に変化を感じることがあればかかりつけ医や指定の医療機関に相談してください。

花粉症の症状やつらさは人それぞれで、何が一番つらい症状かを基準に
くしゃみと鼻水が同じ程度に発症し、鼻づまりよりも重症な状態の「くしゃみ・鼻漏型」
くしゃみ・鼻水は同程度で、鼻詰まりが重症な状態の「鼻閉型」
くしゃみ・鼻水、鼻づまりがいずれも同程度の「充全型」 の3つのタイプに分けられます。
自分の症状の重さを知ることは、症状改善への第一歩になります。

花粉症の治療法には、投薬療法、免疫療法、手術療法、抗体療法の大きく4つの方法があります。
自分にとって花粉症がどのくらい重篤なものか、生活の質をどの程度下げているのかで治療法を選びましょう。
症状があまりひどくなく、日常生活に支障が出ていなければマスクをしたり、外出を控えたりすることで十分な場合もあります。

市販薬を選ぶ場合は、薬の成分によって効き目が異なるので眠くなりにくいもの、服用回数が少ないもの、服用後に自動車の運転が認められているもの、水なしで飲めるものなど様々な種類がありますので、自分のライフスタイルに合ったものを薬剤師さんに相談しながら選びましょう。
市販薬で改善しない場合や、症状が重い「鼻閉型」や「充全型」の場合は医療機関を受診することをおすすめします。

自分の状態やライフスタイルに合わせて、上手に薬も活用しながら花粉症を乗り切りましょう。