神経を取る前に、本当にできることはすべて行いましたか?

2026.06.26

コラム

オハナデンタルクリニック関内の歯髄保存治療への想い

「この虫歯は神経まで達しているので、神経を取りましょう」歯科医院でそう説明されたことはありませんか?
多くの方は、「神経を取るしかないなら仕方がない」と思われます。
しかし私は、歯科医師として20年以上診療を続ける中で、いつも自分に問いかけています。
本当に神経を取らなければならないのだろうか。
まだ残せる可能性はないのだろうか。
オハナデンタルクリニック関内では、虫歯を治すことだけを目的にしていません。
私たちが本当に目指しているのは、「できるだけ歯を残すこと」そして、「できるだけ神経を残すこと」
です。
なぜなら神経は単なる痛みを感じる組織ではなく、歯の寿命を支える大切な存在だからです。

歯の神経は歯の中で働く「管理人さん」
神経というと、「痛みを感じる場所」と思われがちです。
しかし実際の神経はもっと重要な仕事をしています。
私は患者さんに、「歯の神経は歯の中で働く管理人さんのような存在です」とお話ししています。
管理人さんは毎日建物を見回り、壊れた場所を修理し、異常があれば知らせてくれます。
歯の神経も同じです。
• 歯に栄養を送る
• 血液を循環させる
• 細菌から守る
• 傷ついた部分を修復しようとする
• 異常を痛みとして知らせる
という大切な役割があります。
植物でいううと葉っぱがみずみずしく生い茂っている木。
神経を取ると枯れ木ともいえるかもしれません。
つまり神経を取るということは、その管理人さんがいなくなることなのです。

神経を取ると歯は残っても「元の歯」ではなくなる
患者さんからすると、「神経を取っても歯は残るから大丈夫」と思われるかもしれません。
確かに歯そのものは残ります。
しかし歯科医師から見ると、神経のある歯と神経のない歯は全く別物です。
神経のある歯は、少し傷ついても回復しようとします。
しかし神経のない歯は、トラブルが起きると自力で立て直す力が弱くなります。
私は、神経のある歯は「生きた歯」神経のない歯は「治療によって維持されている歯」と考えています。
だからこそ、神経を残せる可能性があるなら簡単には諦めたくないのです。
神経を取ると気付きにくくなるリスクがあります。
意外かもしれませんが、神経を取ることのデメリットは「痛みがなくなること」でもあります。
例えば、
• ヒビが入った
• 噛み過ぎている
• 虫歯が進行している
• 根の先に炎症が起きている
こうした異常は、本来なら神経が体にサインを出してくれます。
しかし神経を取ると、そのサインが届きにくくなります。
私はよく、「火災報知器を外した家に似ています」と説明します。
火災報知器があれば早く気付けます。
しかし外してしまうと、気付いた時には火が大きくなっていることがあります。
歯も同じです。
異常に気付きにくくなることで、発見が遅れることがあるのです。

歯科医師が最も心配するのは「歯が割れること」
神経を取った歯で最も怖いのは虫歯ではありません。
実は、歯の破折(歯が割れること)です。
神経を失った歯は長い年月の中で少しずつ負担を受け続けます。
そしてある日突然、歯の根まで割れてしまうことがあります。
根まで割れてしまった場合、現在の歯科医療では保存が難しく、抜歯になることも少なくありません。
患者さんからすると、「昨日まで普通に噛めていたのに」ということもあります。
だから私たちは、歯が割れる前に神経を守る努力を大切にしています。

神経を残すために当院が行っていること
オハナデンタルクリニック関内では、神経を残す可能性がある歯に対して、できる限りの方法を検討しています。
例えば、
• 精密な虫歯除去
• 拡大鏡による確認
• レーザーによる清潔化
• MTAを活用した歯髄保存治療
• ドックベストセメントの応用
• 緊密な封鎖処置
などです。私たちが大切にしているのは、「どの材料を使うか」ではありません。
その歯にとって最善の法を選ぶことです。
MTAも、ドックベストセメントも、レーザーも、すべては神経を守るための手段です。
目的はただ一つ。患者さんの歯を一本でも多く残すこと。
それだけです。

神経を取るのは最後の手段
もちろん神経を取らなければならないケースもあります。
感染が大きく広がっている場合。神経が壊死している場合。
強い炎症が起きている場合。
そのような場合には神経を取ることが必要です。
しかし、残せる可能性があるなら、私たちは最後までその可能性を追いかけます。
なぜなら、一度取った神経は二度と戻らないからです。

神経を取るしかないと言われた方へ
• 神経を取ると言われた
• できるだけ歯を残したい
• 抜歯を避けたい
• 自分の歯で長く食事をしたい
• セカンドオピニオンを受けたい
そのような方は一度ご相談ください。
オハナデンタルクリニック関内では、「神経を取るか」ではなく、
「どうしたら神経を残せるか」を真剣に考えます。
一本の歯には人生があります。
その歯で食事をし、笑い、会話をし、人生を楽しむ未来があります。
だから私たちは、神経を取る前にできることを全力で行います。
それがオハナデンタルクリニック関内の歯髄保存治療です。