歯周病、日本の成人の8割以上!あなたの歯は大丈夫?
2024.10.29
「日本人の成人の8割以上が歯周病にかかっていると言われています。」もはや身近な病気となっている歯周病。
本コラムでは、そんな歯周病について原因とリスク・予防方法など、歯周病を詳しく紹介していきます!
歯周病とは何か?
歯周病は、歯を支えている組織(歯周組織)が細菌による感染で炎症を起こし、最終的には歯を支えきれなくなる病気です。
歯肉のみが炎症を起こす「歯肉炎」から始まり、放置すると歯槽骨(歯を支える骨)まで影響を及ぼす「歯周炎」に進行します。
歯周病は、進行すれば歯を失うことにもつながるため、早期発見と治療が重要です。
ですが、歯周病は自覚症状が少ないため、無視されがちです。
歯肉が痛い、腫れている、歯肉から出血する、歯肉から膿がでるなど
症状がある場合は、早めに専門家に相談し、適切なケアを行うことが歯周病から歯を守る第一歩です。
歯周病の主な原因
歯周病の主な原因は、歯と歯肉の境目に溜まる「プラーク」(歯垢)という粘着性がある細菌の塊でできた層です。
プラークは、歯みがきが不十分であれば簡単に増殖します。
この細菌が歯肉に炎症を引き起こし、歯肉炎そして歯周炎へと進展します。
歯周病のリスクを高める要因
歯周病のリスクを高める要因として、
喫煙・糖尿病・不適切な口腔ケア・ストレスなど
があげられます。
- 喫煙:タバコは歯肉への血液の供給を減少させ、歯周組織の自然治癒力を低下させるため、喫煙者
- 非喫煙者に比べ血行を悪化させ、歯周組織の回復力を低下させます。
- 糖尿病:血糖コントロールが不十分だと免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなり、
- 歯周病も治りにくく、悪くなりますいです
- 不適切な口腔ケア:歯みがきが不十分だと、プラークが蓄積しやすくなります。磨いているつもりでも磨き残しが何日も続くと歯周病が悪化します
- ストレス:ストレスは免疫系を弱め、歯周病の進行を助長します。
歯周病のリスクを防ぐためには毎日の丁寧な歯磨き、定期的な歯科検診、禁煙、血糖コントロール、ストレス管理などが重要です。
よくある歯周病の疑問
Q1. 歯肉が赤く腫れているけど、歯周病ですか?
歯肉が赤く腫れている場合、初期の歯肉炎の可能性があります。
歯肉炎の段階であれば、適切なブラッシングと定期的な歯科クリーニングで改善できますが、痛みがあまりなくても放置すると歯周炎に進行することがあるため、早期発見早期治療が重要になります
Q2. 口臭が気になるけど、歯周病が原因ですか?
歯周病は口臭の原因になることが多いです。
プラークがたまることで細菌が繁殖し、これが悪臭を放つガスを生成します。
また、歯周ポケットに溜まった膿や出血も口臭の原因となり、自分では気づかなくても口臭が相手を不快にさせます。
Q3. 歯肉が下がって歯が長く見えるけど、歯周病のせいですか?
歯肉が下がることを歯肉退縮といいます。
歯が長くなったという患者様が多いですが、進行した歯周病の典型的な症状の一つです。歯周炎によって歯を支える骨が失われることで、歯肉が徐々に下がり、歯が長く見えるようになります。
歯の根っこが露出してくると、しみてきたり、虫歯にもなりやすくなります。
Q4. 歯がグラグラしているけど、治せますか?
歯がグラグラしている場合、歯周炎がかなり進行している可能性があります。
この段階では、歯槽骨が大幅に失われているため、治療によっても完全に元に戻すことは難しい場合があります。
治療で進行を止め、歯を失うリスクを減らすことはできます。
歯ブラシ、歯間ブラシ、フロス、洗口剤などで自分でケアと専門家による細菌や食いしばりのコントロールが重要です。
歯周病で困っている症状
歯周病の症状として、
歯肉の腫れ・出血、口臭がひどい、歯肉の下がり、歯がぐらつく
などがあげられます。
1. 歯肉の腫れ・出血
歯磨きの時に出血、歯肉が腫れるといった症状は、歯周病の初期症状であることが多いです。こうした症状を放置したままにすると、病気が進行し、歯周ポケットが深くなり、より深刻な炎症が発生します。
2. 口臭がひどい
歯周病の細菌によって引き起こされる口臭は、口腔ケアでは解決しない場合があります。原因となる歯周ポケットやプラークの除去が必要です。
3. 歯肉の下がり
歯肉が下がると、歯の根が露出し、冷たいものや熱いものがしみやすくなります。また、見た目が気になることも多いです。
4. 歯がぐらつく
歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶けてしまい、歯がぐらつくことがあります。この症状が出ると、歯を失うリスクが高まります。
歯周病の治療法
歯周病の治療は、主に4つの方法で行われます。
歯石除去・フラップ手術・歯周再生療法・定期的なメンテナンス
1. 歯石除去
歯周病の治療の基本は、プラークや歯石を徹底的に除去することです。
歯肉上と下の歯石を除去する「スケーリング」、歯の根面を滑らかにして歯石が再び付着しにくくする「ルートプレーニング」が行われます。
2. フラップ手術
進行した歯周炎では、通常のスケーリングやルートプレーニングだけでは不十分な場合があります。この場合、フラップ手術と呼ばれる外科的処置が必要です。
歯肉を切開して歯根を露出させ、深い歯周ポケット内の歯石や感染組織を除去します。
3. 歯周再生療法
歯周病によって失われた歯槽骨を再生させるために、再生療法が行われることもあります。
骨の再生を促進する特殊な材料や、成長因子を使用することによって、歯周組織の回復を目指します。
4. 定期的なメンテナンス
歯周病は一度治療しても、再発しやすい病気です。そのため、治療後も定期的な歯科検診やクリーニングを続けることが重要です。
特に、半年ごとのプロフェッショナルケアは歯周病の再発を防ぐための効果的な方法です。
歯周病は、早期発見・早期治療が大切ですので、
症状を感じたら早めに歯科医院を受診しましょう。
歯周病を予防するには?
1. 毎日の適切なブラッシング
歯周病予防の基本は、毎日の正しいブラッシングです。
歯と歯肉の境目にあるプラークをきちんと取り除くよう心がけましょう。また、デンタルフロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の間も清潔に保つことが重要です。
2. 定期的な歯科受診
少なくとも半年に1回は歯科での検診を受け、プロフェッショナルなクリーニングを受けることで、歯石の蓄積や歯周病の早期発見が可能になります。
3. 禁煙
タバコは歯周病のリスクを大幅に高めるため、禁煙は歯周病予防にとって非常に効果的です。
大切なのは、日々の積み重ね。
歯周病の予防は、一朝一夕にできるものではありません。毎日の正しいケアを継続することが大切です。
まとめ
歯周病は、私たちの歯の健康に深刻な影響を与える病気ですが、早期発見と適切な治療によって進行を食い止めることができます。
そのためには、歯肉の腫れや出血、口臭といった初期の症状を見逃さず、定期的に歯科を訪れて予防的なケアを行うことが、健康な歯を保つために不可欠です。
歯周病は、一度進行すると完治することが難しくなることが多いため、いかに進行を止めるかが重要になります。
日常的な歯ブラシ、歯間ブラシ、フロス、洗口剤などの口腔ケアと定期的な専門家による治療の両方を大切にすることが重要です。
関内の駅近くの歯医者のオハナデンタルクリニック関内で歯周病、虫歯、食いしばり、歯ぎしり、顎関節症を初診時にトータルでご説明しますのでご相談ください。
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オハナ・デンタルクリニック関内では、脳歯科認定医による歯から身体のすみまで健康にする治療をおこなっております。
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コラムの掲載者の紹介
この記事は、オハナ・デンタルクリニック関内の院長、宮路 早苗が執筆しています。
【経歴】
・昭和大学歯学部卒業
・東京大学顎口腔外科・歯科矯正歯科にて非常勤講師を務める
・歯科の臨床経験25年以上
歯科医師なのに全身治療を始めたきっかけは…
自身が坐骨神経痛で右足がしびれ、頚椎ヘルニアで首の激痛苦しんだ経験があったからです。整形外科や整体・マッサージでは治らず、歯科医院で治療したところ、完治しました。その経験から、歯科治療だけでなく、「全身のバランスを整えることで、多くの患者様の痛みや不調を改善できるのではないか」と考えるようになりました。
2020年9月
国際学術誌誌「Case Reports in Clinical Medicine」論文が認められ、脳歯科認定医となりました。
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